●燃油サーチャージの値下げについて |
国際線を運航する航空会社が燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)額の値下げを続々と発表している。今年10月と11月の2ヶ月間におけるシンガポールケロシン市況価格の下落にともなうもの。 燃油サーチャージは、燃料とする油の価格に追随し、航空運賃などとは別建てで徴収される料金のこと。航空旅客の場合、航空燃油(シンガポールケロシン)の過去の一定期間の平均価格を基準に決定。金額の改定を行う場合には、関係国政府に認可申請する。価格は各航空会社で異なるものの、各社とも、平均価格が一定水準を下回ると、燃油サーチャージをゼロとすることを決めている。 原油価格下落傾向が続けば、2015年4月にも航空旅客の「燃油サーチャージ」がゼロになる可能性が出てきた。 フィリピン航空当局はこのほど、昨年夏からの世界的な原油価格の下落を受け、同国内で運航または同国に乗り入れする航空会社の燃油サーチャージを廃止することを決定した。関係各社へのヒアリングを経て決定したもので、昨年末には通達を発出している。 日本航空は9日、国際線の燃油特別付加運賃(サーチャージ)を8割超引き下げる方針を固めた。燃油価格の下落に対応し、4月発券分から実施する。全日本空輸も同様に引き下げる見込みで、低迷する航空需要を喚起を狙ったもの。今後の各社の動向に注目。 |
2015.01.21 |